ノンシリコンという言葉をよく目にしますが、シャンプーにシリコンは良くないの?って疑問に思う方もいらっしゃいますよね。正しくは「シリコーン」で油性成分の一つになります。役割やノンシリコンシャンプーについて解説します。

そもそも「シリコーン」って何?
「シリコン」と言われていますが、正しくはシリコーンで、化粧品に含まれる「油性成分」、つまり油に溶けやすい成の一つです。油性成分は、保水=水分の蒸発防止、柔軟、皮膚の保護など多くの用途で使われています。成分表記上は「シリコーン」ではなく、参考例にあるとおり「ジメチコン」「ジフェニルジメチコン」などで書かれています。「●●メチコ」が含まれる名前の多くはシリコーンです。
分類 | 参考例 |
---|---|
炭化水素 | ミネラルオイル、ワセリン、スクワラン…など |
高級脂肪酸 | ラウリン酸、ミスチリン酸、パルチミンン酸…など |
高級アルコール | ステアリルアルコール、ベニルアルコール…など |
ロウ(ワックス) | ホホバ種子油、ミツロウ、ラノリン…など |
油脂 | マカデミア種子油、アルガンオイル、シア脂、馬油…など |
エステル油 | エチルヘキサン酸セチル、トリエチルヘキサノイン |
シリコーン | ジメチコン、ジフェニルジメチコン、ジメチコノール…など |
撥水性が強く、サラッとしたテクスチャなので、ウォータープルーフの日焼け止めや、リキッドファンデーション、艶がでるので、ヘアトリートメントによく使われています。スキンケアにもよく使われていて、例えばオールインワンジェルや、クリーム、ハンドクリームなどでも多く見かけます。お手持ちの化粧品をチェックしてみてください。
このように顔に塗布するスキンケアにも使われるくらいなので、安全性が高く、アブナイ成分ではないのです。
なぜ「ノンシリコンシャンプー」が人気なの?
ここからは、筆者独自の見解になるので、一般的なお話とは分けて読んでくださいね。
一部ではシリコーンが毛穴をふさぐので、薄毛や髪のうねり、毛穴の詰まりなどの原因であると言われています。それがシリコーンが嫌われる原因だと思うのですが、それ以上に高級アルコールから作られる洗浄力の強すぎる陰イオン界面活性剤が避けられることが原因かなと思います。
ラウレス硫酸ナトリウムなどの高級アルコール系洗浄成分は、安価な成分であり、洗浄力が高いため、以前はほとんどのシャンプーで使われていました。洗浄力が強すぎるため、洗った後のキシキシ感や乾燥を守るためにシリコーンとセットで配合されているものが多かったです。シリコーンを入れておくことで、洗い上がりがしっとりし、指通りがなめらかになります。
最近流行りのアミノ系洗浄成分は、洗浄力が弱いかわりに、洗った後のキシキシ感や乾燥が少ないので、シリコーンを入れる必要がないのです。
ノンシリコンシャンプーは、つまりアミノ系洗浄成分のシャンプーのことで、シリコーンフリーはそれをわかりやすくした言い方なのではないかと感じます。界面活性剤のお話は、消費者には難しすぎるので…。シリコーンが悪者にされてしまってちょっとかわいそうなのです。
シリコーンは実際に、シャンプーで洗っても皮膚に残りやすい成分ではあるので、シャンプーやトリートメントにシリコーンが入っているものを使用していて、毛穴の詰まりが気になる方はときどき頭皮クレンジングジェルでのヘッドスパをおすすめします。
こちらもお読みください:自宅で出来るヘッドスパ
トリートメントも「ノンシリコン」がいいの?
コーティング力が強く、艶がでる良質なトリートメントの多くはシリコーンが入っています。ノンシリコンのトリートメントはやはり艶が足りないです。シリコーンは髪に艶を出したい人にとっては欠かせない成分だと言えます。
毛穴の詰まりが気になる方は、洗い流すトリートメントをノンシリコンにして、アウトバスの洗い流さないトリートメントの方をシリコーン入りにすることがおすすめです。そうすれば頭皮にシリコーンが付着する量を圧倒的に減らすことができ、髪の艶も出すことができます。
私も、石鹸シャンプーを使っていて、洗い流さないトリートメント派です。
ミルクタイプとオイルタイプ、両方を使っていますが、成分表記の上の方に「ジメチコン」が出てくるので、たくさん入っていると思います。
まとめると…
- 毛穴の詰まりが気になるならシャンプーはノンシリコンで
- シリコーンは体に悪い成分ではない
- シリコーンは髪にとっては良い成分
- 頭皮に付かないように使いたい方はアウトバスでシリコーン入りのトリートメントを
- 気になる方は頭皮クレンジングのヘッドスパをしましょう
シリコーンが入っているか気になる方は、化粧品の裏の「成分表記」をチェックしてみてください。