こんにちは、ビタミンラッシュ開発担当の白砂です。
普段、頭皮や髪のケアアイテムを企画・開発するなかで、私が一貫してこだわっているのが「天然精油(エッセンシャルオイル)」の香りです。植物由来のやさしさ、深呼吸したくなるような心地よさは、毎日のケアに欠かせない要素だと思っています。
ただ、ふと「人工香料の世界にも、私たちが取り入れられる調合のヒントや、まだ見ぬ新しい発見があるのではないか?」と思う瞬間がありました。
そんな探求心から今回訪れたのが、自分だけのオリジナルファブリックミストをその場で調香できると話題の「THE FLAVOR DESIGN®︎(ザ・フレーバー・デザイン)」。
天然香料派の私が、あえて人工香料の世界に飛び込んで体感した気づきをお届けします。
THE FLAVOR DESIGN®︎が提案する体験「香りをカルチャーに」
「THE FLAVOR DESIGN®︎」は、2015年に大阪・南堀江の一角からスタートした日本発の香りの専門ブランドです。一般的なフレグランスブランドと一線を画しているのが、そのブランド哲学です。
海外のラグジュアリー香水のように「すでに完成された香りを身に纏う(押し付けられる)」のではなく、「洋服を選ぶように、カクテルを注文するように、自分の好きな香りをその場で創り出す」という“香りの体験化・可視化”を掲げています。
日本国内での完全ハンドメイド製造にこだわり、現在では東京や沖縄、そして今回私が訪れた神戸など、全国各地に独自のカルチャーを発信する拠点を広げています。大量生産の製品にはない、このクラフトマンシップあふれるアプローチに深く惹かれ、私は神戸店へと足を運びました。
【体験記】200種類の香料から選んで調香するファブリックミスト

神戸元町駅からほど近く、どこか外国の路地裏を思わせるクラシカルな佇まいのビルの一角に「THE FLAVOR DESIGN®︎ 神戸店」はあります。事前にウェブサイトから、オリジナルのファブリックミストを制作できる「Flavor Shake®︎(約30分)」を予約して訪れました。

店内に足を踏み入れると、奥の部屋へと案内されます。
15種類の香料サンプルの中から、「調合の組み合わせは考えず、直感で好きな香りを3つ選んでください」とのこと。「この選んだ3つをそのまま混ぜ合わせるのかな?」と思いながら、気になるボトルを3点ピックアップしました。


選び終えると、今度は入り口側の調香ブースへ移動します。
実は先ほどのステップは、自分自身の香りの好みや傾向を探るための“プロファイリング”だったのです。選んだベース香料のシートをもとに、調香スタッフさんとの対話がスタートしました。
私が選んでいたのは「甘めのレモン風の香り」と「樹木のようなツンと澄んだ香り×2種」。
シートを見るなり、スタッフさんから「普段、天然アロマをよくお使いになりますか?」と聞かれて驚きました。まさにその通りだったからです。
「ラベンダーやフランキンセンスのように、すっきりツンと抜けるハーブやウッドの香りが好きです」「夜、枕元に吹きかけてリラックスしたい」といった要望を伝えると、スタッフさんは約200種類もの香料の中から、私好みの候補を次々と提案してくれました。


提案いただいたフランキンセンス風、ユーカリ風、そして最初に選んだ甘めのレモン風の香料を、配合バランスを調整しながら香りを試作していきます。少し比率を変えるだけで全体の表情がガラリと変わる、人工香料の世界の奥深さに、思わずものづくり目線で夢中になってしまいました。
何度か試行錯誤を重ね、調香が完了。
爽快感の中にほっとする温かみがあり、どことなく私が手がけている「ビタミンラッシュ」の世界観にも通じる、心地よい香りに仕上がりました。
最後はボトルと色のカスタマイズです。
キャップはゴールド・シルバーの2種類からシルバーを選び、液体の着色はあえて行わず、シンプルでクリアなミストに。この特別なミストに「Botanical Rest(自然の中で休む)」という名前を名付け、その場でラベルに打刻してもらって完成です。

天然香料と人工香料の狭間で感じた「香りの本質」
完成したミストを手にして、まず感じたのは「香りの奥行きの面白さ」でした。
もちろん、頭皮や肌に直接塗布するプロダクトにおいては、「肌へのやさしさや心身への作用を考えて天然香料(精油)を選びたい」という私のものづくりの芯は揺らいでいません。植物の恵みがもたらす繊細なニュアンスは、やはり唯一無二だからです。
しかし今回の体験を通じて、人工香料に対する見方が大きく変わりました。
「人工香料=どこか強くて人工的」という先入観がありましたが、プロの繊細な調合と対話によって組み立てられた香りは、驚くほど角が取れ、まろやかでやさしい世界を描き出してくれたのです。
できあがった「Botanical Rest」は、現在ファブリックミストとして寝室のリネンや枕、出かける前の衣類に吹きかけて大活躍しています。
ふっと息を抜きたい瞬間に包まれる、自分だけのためにブレンドされた香り。
肌につけるものとはまた違う「空間を彩る香りの力」を、日々の暮らしのなかで心地よく実感しています。
いつかはセミオリジナルの人工香料を使った製品づくりにもチャレンジしてみたいです。

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